2005年8月28日 (日)
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今週の格言
取りたい石に最初は近付くな


義行 今日は先週の続きだよ。ここで白が白△を逃げて来た時に黒はどう打てば良いかと言うことだったね。白の逃げ方はa〜cの3通りあるのでまずはaから勉強しようか。


ひろみ 白1には黒2とハネる一手!白は多分白3だと思うわ。問題はこの後なのよ。黒は白△白1の2子が取りたいのだけれどなかなかうまくいかないのよね〜

義行 はは〜ん、ひろみちゃんは最初から黒6などと打って白を取りにいったのでは?

ひろみ そうよ、よくわかったわね。

義行 ひろみちゃんの考えていることはお見通しだよ(笑)しかし、その打ち方ではいつまでたっても白を取ることは出来ないね!そんな時に今週の格言「取りたい石に最初は近付くな」が役に立つのさ。最初は黒4と上辺の3子を攻めてご覧。

ひろみ 白5と受けられたら終わりじゃないの?

義行 上辺の白はそれで大丈夫だよ。でも黒の本当の狙いは上辺ではなく白△白1の2子だったのでは?

ひろみ そうか!ここで黒6と打てば白は逃げることが出来ない訳ね。


義行 次は白1とコスんで逃げられた時の対策だよ。黒はどう打つ?

ひろみ 黒2にツケるのはどうかしら?

義行 正解!さすがだね。白3のハネダシには黒4と切る一手。そこで白5とツガれた時の対策は?

ひろみ シチョウは白が有利なので黒6とノビルのかな〜?でも白7で封鎖されてしまいそう・・・

義行 この場合でも格言は有効なのさ!まず最初は黒8と取りたい中央の白3子とは反対を突き出してみよう。白が白9と押さえて来れば黒10で一番欲しい中央の白3子が取れ黒は万々歳!白9で白黒10のタケフなら、黒aと取り黒白9と黒bが見合いで問題ナシ!


ひろみ なるほど〜!最後は白1の逃げ出しの対策ね。「2子の頭は見ずハネよ」で黒2とハネたくなるわ。

義行 義行流の格言は「2子の頭は見てハネよ」だったのでは?白3と打たれたらどうするの?


ひろみ 黒1から黒7と打って白△を取るのはどう。

義行 そこで白8から白10と打たれた形を見てご覧。白△を取ってもカケ眼で全体の黒が危ないよね。

ひろみ そうか、この打ち方ではこれまでの失敗例と同じで本当に取りたい石に最初から近付き過ぎている訳ね。じゃあ、どう打てば良いのかしら?


義行 この場合も最初は黒1と上辺の白を攻めるふりをするのが正解なんだ。白2の受けは仕方がないよね。そこで黒3と2子の頭をハネれば今度は黒1があるので白は逃げることが出来ず黒7までで黒が大成功!

ひろみ へぇ〜、どうしてこんなに上手くいくの? 

義行 それはお兄ちゃんがすごいからさ!と言うのは冗談(笑)どうしてかと言うと相手が逃げる方向に黒が先に待ち伏せていたからだよ。ひろみちゃんは取りたい石を直接、追いかけていたから上手くいかなかったんだ。

ひろみ わかったわ!取りたい石があれば相手が逃げる方向にある他の石を攻めるふりをして待ち伏せの石を打てば良いのね。

義行 そう、だから「取りたい石に最初は近付くな」なのだよ。

ひろみ よし!これで三間の中央に打ち込まれても自信を持って打つことが出来そうだわ!白が無理な手を打って来たらどんどん取ってしまうわよ!

義行 頼もしいね〜!でも調子にのって「取ろう取ろうは取られのもと」にならないように(笑)