ひろみ お兄ちゃん、捨て石は多い方が効果も高いってことだけど、これは「2子にして捨てよ」と同じ意味と考えていいのかな?

義行 まぁ同じようなものだよ。では右図のからと切られたら黒はどうする?



ひろみ きっと隅の2子は捨てるのね。わかった!まずを利かしてからとアタリにするんじゃない。

義行 と逃げてきたら?

ひろみ 「2子にして捨てよ」ってことはもう2子なのだからとアテて2子を捨てれば良いわけね。とさがればもう完璧でしょ!

義行 いや、恐れ入りました。この前、碁会所で6段の人が打っていた手順と全く同じだよ。

ひろみ ホント〜、うれしいな!



義行 でも、喜ぶのはまだ早いよ。実はその6段の人の手順には問題があるんだよね。「2子にして捨てよ」は2子を捨てれば良いのではなく、1子の石は2子にして捨てると言うことなんだ。

ひろみ と言うことは2子の石は3子にしてから捨てるのかしら?

義行 その通り!の時にと3子にするのが大事なんだよ。ならそれからと利かすことができるよね。前図との違いがわかるかな?

ひろみ 黒の形は同じに見えるんだけど…。あっ、そうか!前図は黒が後手になっていたけど、これなら黒が先手だわ。



義行 よくわかったね。それじゃぁ次の問題だよ。右上は一間バサミ定石での打ち込みにと鉄柱に受けた時、と切られたところなのだけど黒はどう打てば良いと思うかい?

ひろみ えっ、これもの4子を捨てるの?まさかこれは捨てないよね?



義行 そのまさかなんだよ。の時にと打ちにはと5子にして捨てよう!するとを先手で利かすことができるってわけだよ。これなら5子くらい捨てても問題ないよね。

ひろみ なるほど、だから捨て石は多ければ多いほど効果が高いってことなのね。

義行 そう、捨て石は2子とは言わずたくさん捨てるようにしようね。多く捨てることによって取られるまでの時間がのびるから、その間に利かしもたくさん打てると言うことなんだ。

ひろみ これからは捨て石がもったいないと思わないようにしま〜す!



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