2004年11月7日 (日)
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今週の格言
利き筋は石が無くても有るものと思え!

義行 今週の格言は「利き筋は石が無くても有るものと思え!」だよ。意味はわかるかい?

ひろみ 先週は「用済みの石は無いものと思え!」って話だったよね。今週のは無くても有るものと思えって、もうわけがわからないわ。それに利き筋って言葉も初耳だし。

義行 そうだったね。まずは利き筋から教えてあげよう。利き筋とは、そこに打てば相手は絶対に手を抜けないような場所のことなんだよ。アタリやノゾキも一種の利き筋だよね。だからそんな場所はいつでも必ず先手で打てるわけだから、そこに今石がなくても有るものと思って考えれば良いってことなんだ。じゃぁ例題を見てみようか。黒1のカカリに白2と上ヅケをして白12とオシて来られたところなのだけど、ここで黒はどう打つ?

ひろみ 二子の頭だから見ずハネたいのだけど切られても大丈夫かどうか確かめてからハネないとお兄ちゃんに怒られちゃうもんね。うん、切られても心配ないから黒13とハネるわ。

義行 ちゃんと確かめる癖がついたようだね。それはとても良いことだよ。では一応白14と切ってみようか。黒はどうするのかな?


ひろみ それはちゃんとヨンでいたのよ。エヘン、黒1とノビれば黒aのシチョウと黒3のゲタが見合いでどちらかの白を取ることができるから心配なし!

義行 ほう、なかなかよくヨンでいるね。その黒1の場所が利き筋なんだよ。だから本当は先に打ってはいけないんだ。黒3のゲタに白4とツケられたらどう打つ?


ひろみ もちろん黒1と取る一手よ。これで大丈夫じゃないかしら?

義行 白2のハネには?

ひろみ これも黒3とオサエる一手!

義行 白4のキリには?

ひろみ えっ?ツグと取られるから黒5と取るしかないわね。

義行 白6で両アタリだよ。

ひろみ …。

義行 これで黒ツブレ形だよね。


ひろみ びっくりしたわ。さっきは手拍子で打ってしまったから失敗したのね。今度は冷静にツグわ。

義行 白2とワタリに行けばどうする?

ひろみ そんなの黒3と出たら白はボロボロじゃないの。

義行 そうかな〜。白4から白10までは一本道なんだけど、これで黒は良いと思うかい?

ひろみ 全然ダメみたい…。うまくいったと思ったのに。


黒9白△にツギ


義行 そんなに落ち込まないで!ひろみちゃんの考え方は正しかったんだよ!ただ、いつでも先手で打てる利き筋のaを先に打ってしまったことが問題だったんだよ。aは有るものと思って考えてごらん。

ひろみ 今は無くても有るものと思うわけね。と言うことは黒1と打つのかな?でも白に黒3と打たれたら逃げられそうで心配だわ。

義行 大丈夫!そこでaと打てばbとcが見合いでどちらかの白を取ることができるんだ。だから白は白2と取るしかないから黒3とアタリにすることで白dのツケを防げると言うわけだよ。

ひろみ 納得〜♪これまでは利き筋を先に打っていたから、すぐに必要のない手まで打ってしまい上手くいかなかったわけね。これからは利き筋は石が無くても有ると思えるようにがんばりま〜す!